BMWのハイブリットモデルi3のガラス交換の依頼を受けてしまいました。
私の中では出来れば触りたくない車の1台であります。
車体が高いのがとにかく嫌いなのです。
それとi3初期型のファイバーボディーと言う所でしょうか。
BMWはただ軽量化を目的に作ったのか、または将来性を虎視耽々と
見据えているのか・・
アルミや鉄の車体ですと従来の工具、材料が問題なく使用できますが、ファイバーボディーともなると
それが通用しなくなってしまいます。 そして初期型の設計という物は必ず問題点が発生します。
問題を解決するとマイナーチェンジとなるのですが、この車はガラスを外すだけでひと苦労です。
早い話、作りが悪い。
ガラスもかなりの軽量です。 高さが1000ミリ以上ですが、合わせガラス内側が1ミリあるでしょうか?
これは見事。 良い作りです。
ガラス側にシーリングを充填します。
サービスマニュアルではフロントフード脱着要とありますが、あえてそのままで・・
初期型モデルですからクリップ一つ外すのに1時間掛かってしまうからです。
ガラスを2人で乗せるのも、フードが邪魔なため適しません。
結果これがベストなのです。
80年代あたりのファイバーボディーの車は単純に軽量だけを目的にしております。
当時のガラスの取り付け方法もそれなりに理にかなった工程です。
現在はウレタンシールとファイバーを付けてしまうのだから、技術は遥かに進んでいるのでしょうか?
しかし材料の互換性の信用、下地作り、耐久性など課題はまだまだたくさん有ります。
トヨタをかなり意識したBMWが、21世紀にチャレンジした触りたくないけど面白い車ですね。