今回も町田市にある”アライバンキン”さんで作業です。
仕上げ途中のF40のテールゲートにウィンドスクリーンを取り付けます。
ウィンドスクリーンといってもガラスではありません。 ポリカーボネイト、つまりプラスチックのような素材です。
ポリカーボネイトは耐熱性に優れていますので、エンジンの近くでも問題なしという事なのです。
ただしキズが付きやすい事と、油類に非常に弱いことが欠点です。 表面にガソリンがついてしまうだけで
素材を壊してしまいます。 灯油がついてもそのままにすると表面を侵してしまいます。
大変神経をつかいます。
ボディ側を作ります。 バネ材でできたクリップをリベットで固定します。
ひと回りクリップを付けます。 これがアルミモール止めとなるのです。
モールが見た目を作りますがそれ以上に、ウィンドを固定すると言うことも兼ねています。
リベッターです。 フェラーリにリベットを打つときは、これぐらい薄いリベッターを使わないと色々な意味で
痛い目にあってしまいます。 3.2ミリ用で厚さ12ミリのリベッターです。 ちなみにDIYでは売ってません。
モールがこんな感じに付きます。 つなぎ目は左右下側です。
新品モールは長めに作られてきます。 車に合わせて加工します。
ココのところが仕上がりを大きく左右するのです。
仮付けですが決まりました。
モールの加工が終わったら、次はウィンドをきれいにします。 ガラスではないので樹脂専用コンパウンドで
磨きます。 ガラスクリーナーを使ったら真っ白になってしまいます。
ウレタンシールですと素材にあわないのでやわらかいシールを使います。 樹脂ウィンド、特にポリカーボネイトはシールが付きにくく、下地を上手く作らないとすぐ剥離してしまうので非常に緻密な作業を必要とされます。
モールの内、外側にシーリングをして完成です。
かっこいいですね。 ところで世界中にフェラーリコレクターが350人いられるそうです。 この様なスーパーカー
は349台限定で作るらしいからイタリヤ人はやらしいなーと思ってしまいます。 ただしF40はあまりにも人気が
ありすぎて後から追加生産1000台以上されたとのうわさです。 誰もが認めてしまうかっこよさという所で
しょうか。