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アルファロメオのジュニアザガートです。 1970年辺りの希少車なのですが、各所の傷みが目に付いてしまう現状なのは致し方ない所でしょうか。 フロントにけん引フックが付けられてしまっている所を察すると、バンパーが無い!
ガラスは殆ど使えますが、ゴム類はボロボロで使えません。 40年以上経っているので当然の摂理であります。
塗装終了数日後、取り付け工程に掛かりますが、全面ガラスの新品ゴム(ウェザーストリップ)を弊社で輸入して取り付けます。
後、気になっていたワイパーブレードのナット、紛失したバンパー、ヘッドライトカバーグリルなどもついでに入荷しております。
海外では古い車は免税しますなんて国もある位ですから消耗部品はまだまだ健在です。
ジュニアザガートはこの顔ですよ。 ライトグリルと左右バンパーがおしゃれですね。
もちろんガラスのウェザーストリップラバーも全面新品ですので後30年頑張ってもらわないと・・・
ポルシェ930ターボのフロントガラス以外全部ポリカーボネイトに交換します。
先ずはガラスなどを全部はずしてからデザインなど考えていきましょう。
ドアとフロントベンチは容易に作れますが、リヤクォーターとリヤガラスは300度以上の加熱で成形します。故に弊社のような
小さな町工場では作れませんので、頼もしい業者へ成形をお願いします。
サイドはスリットをおしゃれに入れてみようと思います。 ついでにリヤもGTカーのように穴開け加工なんてかっこいいですね。
ドアは簡単かと思ってみたところ、一番精密さを求められる作業となってしまいました。
デザインはF40とF360、F458カップカーのいいとこ取りという事で。。
あくまでもヨコヤマガラス、オリジナルであります。 スムーズにスライドできる小窓が付いていて、確実に格納できるように
寸法や素材の特性を計算しての設計です。 サーキットを限界に走る車両ですので、空力や強度も計算しなければいけません。
赤い矢印の部分は、3ミリほどのベアリングボールを適当な強度のスプリングで
スライドする小窓を押えています。
ナビ側も完成です。 取っての部分にナイロンベルトを付ければ、機能性を失わず小洒落た雰囲気でいいですね。 実はオーナー様の案でございます。 いやはや一本取られました。
ドア廻りで苦戦しているうちに、サイドとリヤが出来上がりましたので早速取り付けに掛かります。
なかなか良い出来だと思います。 軽量化を考えられてのポリカーボネイトへの交換となりますが、実際10Kgほどは軽くなったかと思います。 しかし軽量化と言われるより、どこから見ても攻撃的なスタイルはなんとも魅了しますね。
最後にフロントガラスもポルシェオリジナルマーク付きに交換しましたので、気分良くお乗りになれる事と拝察いたします。
BMWのハイブリットモデルi3のガラス交換の依頼を受けてしまいました。
私の中では出来れば触りたくない車の1台であります。
車体が高いのがとにかく嫌いなのです。
それとi3初期型のファイバーボディーと言う所でしょうか。
BMWはただ軽量化を目的に作ったのか、または将来性を虎視耽々と
見据えているのか・・
アルミや鉄の車体ですと従来の工具、材料が問題なく使用できますが、ファイバーボディーともなると
それが通用しなくなってしまいます。 そして初期型の設計という物は必ず問題点が発生します。
問題を解決するとマイナーチェンジとなるのですが、この車はガラスを外すだけでひと苦労です。
早い話、作りが悪い。
ガラスもかなりの軽量です。 高さが1000ミリ以上ですが、合わせガラス内側が1ミリあるでしょうか?
これは見事。 良い作りです。
ガラス側にシーリングを充填します。
サービスマニュアルではフロントフード脱着要とありますが、あえてそのままで・・
初期型モデルですからクリップ一つ外すのに1時間掛かってしまうからです。
ガラスを2人で乗せるのも、フードが邪魔なため適しません。
結果これがベストなのです。
80年代あたりのファイバーボディーの車は単純に軽量だけを目的にしております。
当時のガラスの取り付け方法もそれなりに理にかなった工程です。
現在はウレタンシールとファイバーを付けてしまうのだから、技術は遥かに進んでいるのでしょうか?
しかし材料の互換性の信用、下地作り、耐久性など課題はまだまだたくさん有ります。
トヨタをかなり意識したBMWが、21世紀にチャレンジした触りたくないけど面白い車ですね。
ナローポルシェのボディー塗装が終了しましたので、前後ガラスのラバーとモールの
交換作業に取り掛かります。
ナローポルシェのフロントガラスはアンテナ類の配線などが無いため、比較的ではありますが容易に
施工できる構造となっております。
アルミのメッキモールとボディのアールラインが揃っているほど、完成度を引き立たせます。
もちろんモールのアールは現車合わせの作業となりますが・・・
後ろのガラスはフロントガラスより小さいのですが、この当時のポルシェの技術が凝縮されたような
作りをしているので、意外と大変な作業となります。
現在ガラスが付いている状態を見ると、前回施工した職人さんが苦労したような努力の跡が
御見受けできます。
アルミモールの構造は極端に曲がっていなければ、それなりに綺麗に加工できます。
加工できるのですが、新品モールのアール合わせには毎度泣かされてしまいます。
先ずはガラスを外してから・・ 残念なことに熱線の配線コードを切断していますね。
テープでつなぎ合わせていますが、この配線は電流が結構かかりますので出火の恐れも考えられます。
最後の画像はゴムを切って配線を通していますが、ゴムを切ってしまってはNGでございます。
エンジンルーム左側にコネクターが有りますので、そこから分解するようにしましょう。
リヤガラスの端子は6か所の物が主流です。 配線と端子がゴムの中に綺麗に納められています。
ウェザーゴムを新品にして、配線も綺麗にまとめてから、ようやくモールのアール合わせに
取り掛かる事が出来ます。
完成です。 ナローポルシェのリヤガラスは中身が複雑な配線となっており、外見はアールを作りださなければいけない、
なかなか単純には終わらせてくれない作りをした車なのです。
懐かしいフォードの車が入庫してきました。 1963年のカントリーセダンという車です。
とにかくでかい! 50年前のアメリカンサイズと言ったところでしょうか。
非常に残念です。 お客様は車上あらしに遭ってしまったようです。 こんな希少な車の、しかもさわりたくもないような
形状のガラスを割るなんて・・・ 犯人は無知で残酷であります。 こんな品物どこにもないぞ!
というわけで、フォードの事ならアメリカの友人Bobbyにガラスを探してもらいます。
最初はこんなガラスはどこにもないと断られましたが、しつこいメールのやり取りでどうにか見つかりました。
もちろん中古ガラスですが、きれいに磨いてくれて新品のようです。 Thank You!Bobby.
お客様が粘着テープで養生してくれたおかげで、ガラスの飛散が少なく外せました。
このちょっとした応急処置で、各部分に傷がつかなくて助かります。
ガラスは内側からボディに固定されます。 当時の生産ラインは機能よりスタイル重視。
わかったような語り口ですが、50年前だとまだ自分生まれてませんでした。
ただのうんちくです。 すみません。
完成です。 このテールスタイルはアメリカ車独特ですね。 圧倒されます。
もしまた割られたら、しばらくはガラス無しで走ってもらいそうです。
省エネなんて考えもしなかった時代、ある意味ぜいたくな作りをした車ですね。
希少なお車、大事に保管しましょう。
夕闇が迫りくる時間帯であります。
お客様が大事にされているF355スパイダーがフロントガラス交換のご依頼で入庫してまいりました。
お客様はきれいにされてるようですが、プロの見るところは基本的にキワをよく観察します。
むむ・・修復歴がありそうです。 それもかなり雑な仕事をされたかもしれない・・・
恐るおそるガラスをはずしてみたらOh My Got! 想像以上にひどい事になっています。
F355のボディフレームの特徴は、特にガラスの下側(ダッシュボードの付近)を注意しなければいけません。
水抜きの穴などの処理がされていませんので、上から落ちてくる雨水などはボディ下側に溜まってしまいます。
ボディに小さい傷を付けただけでも、時間がたてば鉄が腐るといったような状態になってしまいます。
穴が開いてしまった所までは行ってませんが、酸化した鉄板を直さなければシーリングができません。
地道な作業になりますが、まず錆を落としてから強力な錆止めを塗ります。
その錆止めの上にシーリング材が乗るわけですから、シール材と錆止め剤の相性も考えなくてはなりません。
下地が完成してようやく取り付け工程にかかれます。
この手のスポーツカーはゆっくりとしたエコ運転で走る乗り物ではないと誰もが知っています。
サーキットなどで限界を極めるといったような走りが醍醐味です。
実はガラスを取り付けているシール材もボディフレームの強度にかなり影響しています。
下地が悪いとガラスが飛んで行ってしまうことも考えられるので、安易な仕事は控えた方が賢明かと思います。
大きな曲げの付いたアクリルが完成しました。 一番寸法の長い所で約1,800㎜もあります。
厚さは5㎜で淡いグリーン色(ガラス色)に仕上げました。
出張作業となりますが、ワンボックス営業車の後ろに積むのも大変です。 さてどんな車に付けるのでしょうか?
いろいろと想像してみてください。
レーシングカーやらクラシックカーにも使われそうですが・・
なんと今回はマリーナに赴き、クルーザーのフロントスクリーンの交換作業となります。
かなり濃い目のブロンズ色のアクリルが付いています。 運転席から見ると左側が下からわれています。
沖へ出て波でジャンプすれば、かなりの衝撃がありますから、これぐらいの損傷は当たり前なのでしょう。
車でしたら大変ですけどね。
英国で作られたクルーザーなのでしっかりとした作りをしています。 英国では様々なサイズがつかわれています。
日・独・伊はミリサイズが主流ですが米・英はインチサイズが一般的、とくに英国は4カ国の集まりですから、
地方では英国インチなんてたまに使われています。古いロールスロイスなどは多いですね。
アクリルとステンレスのモールの隙間にシリコンシールがつめられているので、それを剥がすのが大変な作業と
なってしまいます。 なんとか無事に形が整ってきましたが、やはり強い衝撃がまた掛かることを想定して
取り付け方も一工夫必要となります。
完成となりましたが、アクリルの制作・交換作業、ちょっと日にちが掛かり過ぎました。 オーナー様からのシーズンオフの依頼でしたので
なんとかシーズンには間に合いましたが・・ この大きさのクルーザーを格納できる工場内の作業でしたら、もっと速くきれいな仕事が
できたのかな~なんて無理です。 根性の出張作業となりました。
よいクルーズを。
懐かしいホンダのプレリュードが入庫してまいりました。 自分も20代前半ナンパするならプレリュード!なんてほざいていた
頃が懐かしく思ってしまいます。 しかしもてなかったな~
与太話はさて置き、お車は後部ガラスが破損してしまった状態ですが、お客様はこのお車に大変思い入れがお有りのようで、
これからも長く乗っていきたいとの事なんです。
この年式の国産車ともなると、各部品は生産中止やこの世に存在してないとまで言われてしまうそうです。
お客様はディーラー、自動車ガラス屋そして解体業者などいろいろ探されたようです。
しかーし! 弊社は海外に知人のコレクターが数人いますので、時間を少々頂ければ無いと言われた部品も入手可能です。
それも今回は、当時のままの未使用品レアパーツとして入荷してきました。
国内ディーラーさんは販売を目的として営業されているので、旧車と呼ばれてしまうような車両に対しては修理はおろか
部品の販売・手配もしてもらえないなんて・・仕方のないことです。
時代は(特に日本)新しいものをいつも求めてしまっています。
補修歴がない車でも、30年近く経つとサビなど出てしまいますね。 プラスチック部品は何箇所か壊れていますが、
クリップ程度のものなら代用品でどうにかなるものです。
下地をしっかり作ればまた10年は問題なくお乗りになれます。
それからガラスの色がブロンズとなってしまうため、グレー系のフィルムも貼ってみました。
最後にツヤの引けたボディを軽く磨いてあげれば、なかなかの仕上がりになりますね。
車検が来月で廃車も考えていたというお客様は、大変満足されお帰りになられたのであります。
フェラーリ512TRがフロントガラス破損状態で入庫してまいりました。
下の方から割れていますが外側には傷がありません。 お客様から事情を聞かせていただくと、
ダッシュボードが変形していて、そこにオモリを置いていたとの事らしいのです。
なるほど! 急ブレーキをかけてガラスの内側にオモリがヒットしてしまったようです。
さっそく新品ガラスも準備整っておりますのでガラスを外します。
ついでに、お客様がダッシュボードにオモリを載せていた場所あたりも一緒に矯正しましょう。
ダッシュボードの革を剥いでいきます。 画像ではわかりにくいですが、確かに微妙に変形しています。
恐らく室外で長い時間の放置による熱変形で間違いないでしょう。
無視すれば何のことでもないのかもしれませんが、気になり出すと何とかしたいというのが心情でしょうから・・・
革からスポンジまで全部はがし、浮いている所にリベットなどで固定します。
それから革などを元通りに戻してあげれば、綺麗なラインが再生されます。
メイン修理はフロントガラスですが、まさしく追加サービス作業となってしまいました。
しかしお客様は大変喜ばれたのであります。
1966年式 ポルシェの入庫であります。
今回はフロントガラスとスピーカーの交換と、ダッシュボードにお気になられる傷があるとのことで、ダッシュボードのリペア修理
を施工します。
フロントガラスは恐らく964モデルが付いてしまっているのかと思われます。 ダッシュボードの穴あきは補修が無理かもしれません。
付いていたガラスは964タイプですね。 不必要なアンテナとミラーベースが付いてしまっています。
スピーカーから音が出ないのは当たり前です。 置き忘れのドライバーが破れたスピーカーに引っかかっている状態です。
シーリングされていない為、右下からはサビが発生してしまっています。 やりがいがありますね~
ダッシュボードが心配です。 破れたレザーの下にパンチングされた革の切れ端を入れて誤魔化していたんですね。
当時のダッシュボードはビニールレザーですので、熱で整形すればなんとか見れるようにはなるかもしれません。
先ずはスピーカーの取り付けです。 端子を加工しないと格好良く付きません。
ガラスはアメリカから輸入した新品です。 驚くことに当時の刻印がそのままされています。
恐らく復刻物して作られたものでしょう。 しかし West Germany の刻印は完璧です。
アンテナなしのミラーベースなし、そしてグリーンではなく単純な青色ガラスはなかなか手に入りません。
ガラスが当時のオリジナル調に変わり、ダッシュボードも凝視しなければ穴が目立たなく仕上がってきました。
お客様が大満足な納車と相成りましたのであります。