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BMW E46ツーリング 現行モデルのひとつ前の形となる車ですがまだまだ全然カッコよいです。
でも残念ながら、フロントガラスから雨漏れしてしまう様です。
オリジナルから雨漏れするのはまずありえないので、ガラスを
外してじっくりと原因をつきとめます。
外すとわかるのですが、やっぱり!
どこかでガラスを交換した形跡があります。
シーリングが途切れ途切れになっています。
手でシールを引っ張るだけではがれてしまいました。
よく言う”剥離状態”といったところです。 雨漏れで済んでよかったかも・・・最悪はガラスが飛んでしまいます。
恐いですね。
急いだ仕事は禁物です。 ボディ側からじっくりと下地を作ります。
ガラス側も完全に脱脂します。 ・・なんか新品みたいに光ってしまいました。
ガラスの下側、中心から始まって一周シーリングを充填します。
ガラスをボディに乗せました。 バイザー付近のルーフライニングをめくったところです。
シーリングのムラがありません。 ドイツ車は下手な加工はせず基本に忠実にまとめなければいけません。 いわば、物が付くところにしか付かないのです 。
整いました。 ガラスが綺麗になっただけで大変コンディションが良くなりました。
今日は自然豊かな御殿場で営まれている、ミツワ自動車富士小山デポさんにて作業です。
69年式911。 現在の997と比べてもスタイルがほとんど変わっていません。
足廻りとエンジンぐらいが進化している感じです。 40年以上も昔から、このバランスのよさと
空気抵抗の少なさなどの徹底したスタイルは本当に驚異です。
リヤガラスをはずして熱線修理をします。
熱線のつなぎ目がエンジンルーム内にあります。 それにしても綺麗にレストア
されていますね。 金属類はピカピカになり、断熱材など全部新品です。
ガラスを逆さま状態にすると、熱線の断線などがわかりやすく補修もしやすいのです。
ブースターでテストしてから取り付けに掛かります。
ボディとシール材の色が同色なのでわかりにくいですが、パテシールを適当に
充填します。
整いました。 ポルシェ博士の設計した車は、現在も”911”と言う名称で世界中を走っているなんて
本当に凄いと思います。
今回も町田市にある”アライバンキン”さんで作業です。
仕上げ途中のF40のテールゲートにウィンドスクリーンを取り付けます。
ウィンドスクリーンといってもガラスではありません。 ポリカーボネイト、つまりプラスチックのような素材です。
ポリカーボネイトは耐熱性に優れていますので、エンジンの近くでも問題なしという事なのです。
ただしキズが付きやすい事と、油類に非常に弱いことが欠点です。 表面にガソリンがついてしまうだけで
素材を壊してしまいます。 灯油がついてもそのままにすると表面を侵してしまいます。
大変神経をつかいます。
ボディ側を作ります。 バネ材でできたクリップをリベットで固定します。
ひと回りクリップを付けます。 これがアルミモール止めとなるのです。
モールが見た目を作りますがそれ以上に、ウィンドを固定すると言うことも兼ねています。
リベッターです。 フェラーリにリベットを打つときは、これぐらい薄いリベッターを使わないと色々な意味で
痛い目にあってしまいます。 3.2ミリ用で厚さ12ミリのリベッターです。 ちなみにDIYでは売ってません。
モールがこんな感じに付きます。 つなぎ目は左右下側です。
新品モールは長めに作られてきます。 車に合わせて加工します。
ココのところが仕上がりを大きく左右するのです。
仮付けですが決まりました。
モールの加工が終わったら、次はウィンドをきれいにします。 ガラスではないので樹脂専用コンパウンドで
磨きます。 ガラスクリーナーを使ったら真っ白になってしまいます。
ウレタンシールですと素材にあわないのでやわらかいシールを使います。 樹脂ウィンド、特にポリカーボネイトはシールが付きにくく、下地を上手く作らないとすぐ剥離してしまうので非常に緻密な作業を必要とされます。
モールの内、外側にシーリングをして完成です。
かっこいいですね。 ところで世界中にフェラーリコレクターが350人いられるそうです。 この様なスーパーカー
は349台限定で作るらしいからイタリヤ人はやらしいなーと思ってしまいます。 ただしF40はあまりにも人気が
ありすぎて後から追加生産1000台以上されたとのうわさです。 誰もが認めてしまうかっこよさという所で
しょうか。
メルセデスW111のフロントガラスを交換します。
同時にリヤガラスの方が雨漏れするとの事なので
前後同時にガラス作業となります。
W111は60年代の車ですが後ろのテールがなんともおしゃれです。
通称”フィンテール”と呼ばれています。
なかなか綺麗なボディです。 オーナーが、雨の少ない国から輸入したらしいので
サビもほとんどありません。
前側が終わったら次は後ろに掛かります。
雨漏れしているとやはり! 左右の下側はサビで穴があいてしまっています。
携帯カメラなので写りが悪いのですが、シールがいっさい入っていません。
サビをとって専用パテで穴を埋めます。 その上に酸化した鉄をクローム化させる溶剤を使えば
10年はサビがでないでしょう。
オリジナルと同じ感じのシール材を使い、W/S(ウェザーストリップ)ゴムラバーも
新品に交換したのでバッチリですね。
忘れていました。 もちろん下側のアルミモールを押させるクリップも
オスメス共に交換となります。
クラシックベンツは整備が大変ですが、綺麗に乗っていただくと高価な新車よりも
大変価値がある車なのではないかと思います。 大事にお乗りください。
梅雨も明けたかどうかはっきりしない昨今、千葉県松戸市にある
カーファクトリー小川さんにやって来ました。
カーファクトリー小川さんの工場内です。 さすがに時代を問わず高級車が
並んでおります。 F355とF430、奥にはまだあるな~
F246ディノ・スパイダーとランボルギーニのミウラ!! LP400かな?
レストア待ちのフェラーリ328GTB。
おなじくレストア待ちのフェラーリの250ですね~
そろそろガラスを外すのかな?
あまりキョロキョロせずに、今日はF360モデナのガラス外しに集中しましょう。
飛び石で傷ついたところを塗装します。
バンパーやフロントフード、ステップ類が先に外してあり、塗装の下地が作りかけられて
いる状態です。 フロントガラスも交換です。
モデナで多いのが、ワイパーアームがガラスをこすってしまう事ですね。
サブアーム(細い方)が見事にガラスを削ってしまっています。
フロントガラスの右下側にラジオアンテナの端子があるのですが、
これがまた大変なところに付いています。
下からダッシュボードの裏をのぞくとありました。 コンピューターに
少し隠れています。
コンピューターを外すと端子の挿入部分が見えます。
室内トリムもそっくりと外します。
ピアノ線で外すのですが、ものすごく硬いシールです。 こんなに!?・・と思えるほどの
厚みです。
外し終わった時には腕が内出血なんて当たり前です。 指が1~2本落とす覚悟で取り掛からないと
出来ない仕事なのです。 オーバーかな。
ルーフモールの前側はタッピングネジで止まっていますが、後ろは?・・後ろもです。
そうなのです。 サイドガラスを外さないとネジが出てきません。
このぶ厚いシールはあり?
大汗をかきながら、指をなくさないように何とか外せました。
でも、モデナが登場してから10年。 数多くのモデナをばらしてきましたが、
たいした怪我もなく、よくやってるな~と自負してしまいます。
ひと通り外せたので完了です。 この後カーファクトリー小川さんの
塗装や仕上げに入り、後日取り付けの依頼が入ります。
今回はディアブロのガラス交換です。 先日、塗装前にガラスを
はずし、ボディが仕上がりましたので新品ガラスの取付け
です。 ランボルギー二30thアニバーサリーのこの車は、なんとも
派手な色です。 まさしく悪魔といった感じでしょうか?
新品ガラスを乗せるとさすが! アールが全然合いません。
90年代の車ですから、もう15年以上か・・・ ぴったりと
合う方が恐いかも知れませんね。
フロントピラー部分の内張りはアルミで作られています。 ガラスが
乗ってしまって浮いているといった感じです。 張ってある皮をはがして
アルミを容赦なく切ります。
ボディ側は大体整いましたので、次は外側のモールを加工します。
アルミモールが4本あるのでそれを組むわけですが、もちろん長いままの部品が用意されます。
とうぜんカット!
ガラスを乗せた後でアルミモールを取り付けるわけですが、クリップみたいなモールを押さえる部品
は一切使用しません。 ボディとガラス、そしてモールが一体とならないと仕上がりません。
モールの斜めカットもバッチリですね。
ボディとのラインもよろしいです。
外側にシーリングで完了です。 まさしく全部手作りといった感じです。
80~90年代のイタリヤ車は個人的に大好きですね。
モトーレン東名横浜 横浜三ツ沢サービスさんへやってきました。
まだ新築一年程の大変綺麗なショールームです。
X6のフロントガラスを交換します。
中側の色々なセンサーやらアンテナみたいな物やら
結構外すのが大変です。
下側もそっくりと外しますが、ワイパーはバネが強くこの様な特殊工具を
使わないと外れません。
ガラス周りのモール類をひと通り外します。 するとガラスのみとなるので
次への工程が作れます。
大きい車両なのでなかなか大変です。 あと身長が10cm高ければ・・・
といつも思ってしまいます。
自慢の下地作りです。
シーリングはボディ側にします。 さすがに身長が足りない為、確実な方法で
進みます。
つなぎ目は大体この位置です。
上側の真ん中のつなぎ目も綺麗にならします。
一番気を使うところですね。
乗せたあとの圧着が仕上がりを左右します。 押し付ければその反動で
丸いシーリングが縦長に伸びますので、オリジナルと同じように形成されます。
ただし、現在のガラスの多くが軽量化されています。
押し加減を誤れば恐ろしい結果が・・・
内側からのシーリング状態はOKですね。
整いました。 完成です。
相模原市に在るカリスマエンジニアの”クンスト”さんにやって来ました。
ここは車両置き場となっていますが、工場がいっぱいなのでここで
作業させてもらいます。
ボディにシーツが被さられていましたが、ちょっとめくって見ますと・・・
とても綺麗なクラシックベンツ達です。 とても半世紀前の車とは感じませんね。
早速はじめましょう。 作業内容はガラスが浮いていると言うことで、一回外してシーリングの
やり直しです。 ドアを閉めるたびにガラスがバコン! となるそうですから、ほっておけば
ガラスが飛んでいってしまうかも? いや。ありえます。
スマートだけに内装もシンプルです。
出来るだけ部品が出ないように、安い金額で納めようと徹底的に再使用です。
樹脂類パーツは遠赤外線を使いますが、この時期は暑くて大変です。
なんか、ガラスの面積がほとんどといったような・・・
すごいですね。 完全に剥離状態です。 黒塗りの部分(セラミック)が侵食してます。
シールの後が平らなところは剥離してた所です。 下側は全部剥離していて、上側の
所だけがかろうじて付いていたようです。
下地を作ります。
ガラス面も準備OKです。 シーリング完了。
BRABUSマークが見えます。 それより、シーリングが中から丸見えです。
大体良しとしましょう。 普通に見えてはいけない部分が、見えてしまう所が
さすがスマートかな?
整いました。 なかなか上出来です。
今回も御殿場インターチェンジ近くのラセール様で
作業をさせていただきます。
ポルシェ993カレラです。 空冷エンジン最終モデルですから
空冷ポルシェファンには人気がありますね。
左リヤフェンダーの塗装の為、板金屋さんがガラスを外しております。
塗装工程が終わったので早速取り付けに掛かります。
下側に水が廻ったと思われる後がありますね。
鉄板の合わせ目から中に水が入っていたのかなと
推測します。
いろいろなケースがありますが、基本的にはシール不足
がほとんどの原因ですね。
先ず得意?の彫刻刀を使ってシールをはがします。
下地がだいたい整いました。 下側のサビの部分は
プライマーで処理します。 意外と面倒なのがルーフライニングの
接着剤ですね。 これがシール面に残るとシールがボディに付きません。
ラセール様の鈑金担当、H氏です。 普段はスケベな事ばかり
考えてますが、ここぞという時は大変頼りになる方です。
ガラスの下側に付いているアルミモールです。
過去に何度も脱着されてる様なので、サビが付着し
劣化しかけています。
モールを綺麗にしてから脱脂をして、純正シールテープを
巻いていきます。
ボディ側はこれでOK。
ガラス側もシールし直しましょう。
オリジナルのようにシール材を選びます。
たかがサイドガラスですが、ひとつの箇所に
三種類のシール材を使っています。
ウェザーストリップゴムによってガラスを固定しますが、ひもを使って入れるやり方は60年前ぐらいからの技法です。 たしかメルセデスが最初かな?
ボディ側に最後のシール材を充填します。
またまたラセールさんのH氏、横には恐そうですけど
とても腰の低いK氏が、いつもみんなのサポートをされています。
すばらしい連携だと思います。
組みあがりました。
この様に塗装とガラス脱着が連携するとすばらしい
仕上がりになります。
待ってました。 ようやく新品モールの
入荷です。
バンパーも取り付けられ、残るはガラスのみと
なってしまいました。 やっぱり355はカッコいいな~。
モールとガラスを組み付けて、さっそく仮付けです。
いいですねー。 ボディとフラットなラインを作れると
バッチリです。 ガラス側との隙間もありません。
塗りたてという事もありますが、この輝きは見事です。
塗装とガラスを綺麗にするのならば、ついでに内装も
磨きましょう。 これは皮専用クリーナーですが、ただの
艶だしではありません。 実は私の革ジャンとリーガル
にも使っています。
接着面は脱脂と清掃をしてから表面活性剤を使います。
どうしても付いてしまう小キズは、プライマーを使用します。
シーリングの開始です。
ボディ側にシーリングをします。
ちょっとずれたかな・・・
とりあえず圧着します。
ミラーベースから上を撮りました。 先程のずれたシールも
完璧です。
上側のボディとのラインもすっきりですね。
まだここからが神経を使う工程が残っています。
オリジナルは、左下にシリアルナンバーが刻印されています
ので、同じようにサンドブラストで施工します。 ・・というか
仕上がったガラスを最後に削るような事をしなくてはいけないのです。
綺麗にできました。
最後にモールとガラス側にシリコンでシールします。
シリコンも色々ありますから、なるべくオリジナルに近い
材質を選びます。
こんな感じです。
ついでにルーフモールもシールしてしまいます。
整いました。 完成です。