‘ガラス交換’ カテゴリーのアーカイブ
TOYOTA量産車で初のガルウィングドアタイプのセラです。
オーナー様は新車から大事に乗り続けて30年ですね。
初のフロントガラス交換おめでとうございます。
しかしフロントガラスは生産可能ですが、付随する部品の供給が全くありません。
ガルウィングドアと言って思いつくのが、このタイプが多い所かもしれません。
開閉するドアのヒンジが付いている場所でスタイルが大きく異なります。
ドアではなくてキャノピーごとなんて車もあります。
これはジェット機をイメージさせたのかもしれません。
メルセデス300SLから始まったこのスタイルは、ヒンジの位置が違うだけで
スタイルと剛性、またフロントガラス交換施工にも大きく影響します。
セラはドアヒンジがAピラー下部と上部にも付いています。
なるほどこの開閉スタイルは・・・
エンツォフェラーリとスタイルが同じですね。
さすが発想が MADE IN JAPAN なのでしょうか。
基本的に付いている部品は全て再使用するしかありませんので、部品に変形や
キズなど与えないように慎重に外すしかありません。
左右ドアの開閉を繰り返して、センタールーフパネルも外す必要があります。
そうなると後部のトリム類も一式外さなくてはなりません。
このオーナー様はお車を大事にされていますので、大した荷物もなくスムーズに
作業にかかれましたが、物置状態にしてしまっている方も希に見られます。
そうなるとゴミ屋敷までは言いませんが、大作業となってしまいます。
フロントガラス交換施工終了致しました。
もしまたフロントガラス交換となった場合を想定して、オリジナル以上に
シーリングに工夫を施してあります。
お車を長く乗り続けるには、私ら職人のちょっとした味付けも必要かもしれません。
画像提供はオーナー様です。
さぞ衝撃を受けてしまった事かと心中お察し致します。
昭和30年代のクラウンの面影を思い出すトヨタの記念限定車オリジンです。
この前後ドアが観音開きになっている所が何ともクールです。
残念なことにイタズラなのかリヤガラスが割られてしまっています。
通常ならガラスを交換すれば済む事案ですが、ガラスが生産中止になっており何処にも
在庫が無いという状況になっております。
オーナー様はいっその事買い取りに出すか廃車にするか悩まれたそうですが、ご家族の
想い出が詰まったこのお車は、家族会議で何とか修理する道を選ばれた様です。
と言う事で弊社に入庫と相成りましたが、・・・はっきり言って困ります。
この寸法と曲面、しかも強化ガラスとなると、これを製作する事は
現実的ではありません。
莫大な費用が掛かってしまう恐れと、CADデータなど全く無い状態なので、
何処まで正確に製作できるか解らない所が非現実的なのです。
1番の理想は中古車をもう1台無登録でお持ちになるのが宜しいかと思います。
部品が壊れたら、その部品だけを移植すれば簡単に解決となります。
しかしオーナー様はご夫婦でお越しいただき、また熱い想いを聞かせていただき、
手土産までいただいてしまい、小生逃げ場を全く失いました。
やるしか無い・・・一肌脱がせていただきます。
先ずはオーナー様とプランニングです。
費用の件、オリジナル性、安全性など話し合いまして、弊社の提案としての初代
クラウン調3分割リヤガラス案をオーナー様は受け入れてくださりました。
熱線やアンテナなど無くなりますが、機能性よりデザインを優位に考慮して
くださったので先ずは第一ステージクリヤと言う所でしょうか。
大まかな型に合わせて中央部分のガラスを探します。
それなりに型が合えば、ボディに合わせてガラスを切っていきます。
第2ステージもクリヤして思った以上スムーズに進行するかと思いきや、
両サイドが大変厳しい状況です。
両サイドはガラスを諦めアクリルで製作する事になりました。
画像はプラペットでアクリルの型の型を作っている状態です。
その後アクリルの型の製作に入ります。
日数が経過しましたが5㎜ガラス色のアクリルが出来上がりました。
樹脂も色々ありますが、アクリルの他ポリカーボネイトや塩ビ、プラペットが主流
となり、それぞれの性質を把握してないと取り扱いは難しい面があります。
アクリルを選んだ理由として、傷の付きにくい材質(硬さ)が決め手となります。
どうにか第3ステージがクリヤの様です。
純正のアウターモールがしっくりと付いていれば違和感は無いですね。
分割部分の仕切りモールも雰囲気が出ているかと思います。
しかしガラスとアクリルの色の差が若干出てしまっているのが悔やまれます。
残念ですが規格品ゆえに限界がありました。
完成となります。
オーナー様の喜ばれる笑顔が何よりの報酬かもしれません。
最終ステージクリヤと言う気分でしょうか。
懐かしい昭和の名車、いすゞの初代ジェミニです。
フロントガラスに目立ったキズは有りませんが、ワイパーキズや小傷が多く有ります。
現役で走っているのであれば仕様が無い所と思いますが、夜間の運転など目が以上に
疲れてしまうとオーナー様はお嘆きです。
そのおかげで雨の日は絶対に運転されないとか・・・
そんなオーナー様のお悩みからアクションを起こしました。
海外にはガラスの型は未だ有るので、大量ロッドでオーダーを入れてみよう!
送料や関税、工業マークなど難関は多く有りましたが、何とかそこを乗り越えて
比較的安くオーナー様に提供できるガラスが出来た次第です。
見づらくなったガラスで危ないと思いながら運転されるより、視界の良いガラスで
運転されれば安全運転間違い無しでしょう。
安全運転祈願に行くぐらいなら、先ずはガラス交換ですね。
ついでにウェザーストリップラバーも交換すれば、施工も容易に可能となります。
フロントガラスの交換施工終了となりました。
運転中一番見ているのはフロントガラスなんですけど、あまり意識されない方が
ほとんどでしょうね。
ボディーを磨けばガラスも気になってしまう所かと思います。
ガラスを磨く手間を考えれば、いっそ交換した方が安上がりかもしれません。
また自動車は現役なのに、部品が生産中止で無くなってしまっているとよく耳にします。
特にガラスは致命的で廃車の危機もあり得るのです。
困っていらっしゃるオーナー様のために、微力ですがお手伝いできれば良しかな。
在庫は未だ有りますので、購入ご希望の方はメールでお問い合わせください。
ダイハツL200系ミラのウォークスルーバンです。
1990年代の何処となく見覚えのあるようなスタイルです。
生産台数も少ない様なので、見かける事も難しいかもしれません。
それ故車好きには堪らないお車ですね。
残念なことに、希少な車と言う物は部品もすぐ生産中止となってしまいます。
エンジン部品や足廻り、ボディーパーツやガラスなど消耗品が生産中止と
なってしまうと大変困ります。
お困りになったオーナー様が弊社を探していただき、ミラのフロントガラスを
作って欲しいと割れたガラスを送ってきてくれました。
最初お話を伺った時は平らなガラスかと思いきや、結構曲線が付いてる!?
時間は掛かりましたが、曲線がほとんど同じガラスを見つけることが出来ました。
新品ガラスの上に割れたガラスを乗せて、大きい部分を切っていきます。
横曲げが多いので、乗せた状態で型を取ると、横幅に内・外周の誤差が
出てしまいます。 寸法をしっかりと図らないといけません。
上下の切られた部分です。
フロントガラスが完成しました。
割れたガラスの上に乗せても、ぴったりと合います。
後は、ガラスの淵を削って切断面を滑らかにしていきます。
ご依頼主は静岡の車屋さんなので、フロントガラスのみを送る事にします。
ここからは静岡の車屋さんにて取り付け工程に入ります。
ミラのボディが黒からオリジナル調の黄色に塗装されています。
この艶の引けた様な黄色が当時の雰囲気を思い出させてくれますね。
昔よく花屋さんで使われていたような・・・
静岡のガラス屋さん、ご丁寧なお仕事ありがとうございます。
ガラスに付いているロゴマークもちょっと隠れてしまいますが、
何とかマークが残る様に切りました。
ひとまず車検対応です。
いいですね~。
当時は透明ガラスですが、現在の供給部品は9割以上緑系になってしまいます。
フロントガラスの色が少し違うのが残念なところです。
懐かしいお車の入庫です。
日産3代目ローレルですが、初代メダリストです。
ローレル2代目130のSGXは今でも人気がありますが、この車は昭和50年代前半に
高級車(サルーン)として注目されてたいわゆるVIPカーになります。
SGXより生産台数が少ない希少車ですね。
残念なことに自然災害により、フロントガラスがバリバリに割れて
しまっている状態です。 アッパーモールもへこみが見られます。
ご自身の運転ミスでは無く、ただ駐車していただけなのにと
オーナー様も大変悔やんでおります。
オーナー様のマイカーへの思い入れを考えまして、
小生、少しでも元通りにできればと努力させていただきます。
と言いましても、本音は無理でしょ!と、泣きたい所かな・・・
部品なんてもう何処捜しても無いでしょう。
やむを得ず、現在流通しているガラスの中から
曲げの合いそうなガラスを探し、ボディの大きさに切っていくしかなさそうです。
わかってはいましたが、簡単には合うガラスなどなかなか見つかりません。
フロントガラス合計4~5枚は無駄にしたでしょうか。
努力は裏切らない!
なんてクサイ言葉も信じてしまうほど、ぴったり合うガラスを見つけました。
後はガラスを微調整で削っていきます。
周りのステンレスモールが鉄板ビスでしっかりと固定されます。
もしガラスの曲げが合っていなければ、ビスを閉め込む事は危険です。
仮付けで問題なさそうですので、ようやく取り付け工程にかかれます。
良い感じですね。
上部のボカシ色が緑から青に変更になりましたが、
違和感ありません、と言うよりオリジナルより綺麗かも。
完成となりました。
オーナー様が大変喜んでいただいたので、困難な作業でしたが
やりがいのあるフロントガラス交換となりました。
日産230セドリック2ドアハードトップです。
いかにも昭和の匂いが漂いそうな
懐かしいフォルムであります。
ボディ塗装が終わった後フロントガラスを交換して欲しいと、
お車を持ち込んでいただきました。
割れは有りませんが、経年劣化ゆえ隅っこの気泡が気になられるとの事。
メッキや内装も綺麗にされている状態なので、さすがに
ガラスは気になってしまう所なのでしょう。
しかし230セドリックはガラスの型がセダンしか存在しません。
ハードトップのガラスは存在しないという事になります。
全体の曲げが有っていましたので、上部3㎝程切って使えそうです。
黒セラミック部分を切るのは、やや大変な作業となってしまいます。
ガラス端を黒セラミックで作ったのが残念ですね。
無事にフロントガラスが付きそうですが、黒セラミックがちょっと気になります。
モダンなセドリックと言ったところでしょうか。
’77年型リンカーンコンチネンタルです。
40年以上前のいかにもアメリカンドリームを叶えている様な存在感があります。
とにかくでかい! 全長6メートル以上でしょうか?
本来付いているガラスがアクリル樹脂に代わっております。 これはルーフパネルを切って
幌タイプに改造されている為、補強の意味でピラーを溶接増ししたものの最後のガラスが
合わなかったと言うケースでしょうか。
しかしアクリルウィンドは曲げもしっかりと作られており良く出来た作りですが、
せっかくのリンカーンも残念な車となってしまいます。
横幅が長いので、普通車では対応できません。
しかし曲げが思ったよりキツイので、トラックなどのガラスも全く合わない状態です。
4~5枚ガラスを無駄にしながら、一番近いガラスを何とか見つけた所です。
諦めようとしても最後には見つかる物ですね。
ガラスを見つける手伝いをしてくれた問屋に大変感謝です。
ガラスを乗せた状態です。
多少上部の曲げが合わない為、外側に付くステンレスモールも加工が必要となります。
幌を閉めた時にかなりのテンションが掛かりますので最終チェックは緊張したな~
ワイパーも無事装着されて問題なさそうです。
完成です。
オーナー様はまだお若い素敵なご夫婦でした。
奥様も運転されるそうですが、さすがにアクリルでは見づらく危険でしたでしょう。
上部にボカシとルームミラーも付いて気分もさぞかし晴れやかではないでしょうか。
もしガラスが割れてしまったら、合うガラスも見つけましたのですぐ対応できそうです。
1970年代にフランスの商用車として活躍したSaviemです。
日本語ですとサビエムかサビームと私は発音しております。
半世紀近く過去に作られた、いかにもフランス車らしいおしゃれなデザインです。
後部にはパンを焼く窯が乗っており、どことなく子供たちがはしゃぎながら
集まってきそうな夢の有る車ですね。
しかし夢の有る車もフロントガラスが無いと公道を走る事ができません。
当時はフロントガラスも強化ガラスが一般的に流通してました。
安全合わせガラスなどとても高価で高級スポーツカーぐらいしか仕様してません。
強化ガラスは一度飛び石を受けるとコッパ微塵に飛び散ってしまいます。
フロントガラス製作を工場に頼めば生産ラインや多くの人脈を動かす事になるので、
とんでもない金額が掛かってしまいます。
オリジナルの強化ガラスを探して交換するより、現在流通している合わせガラスを
加工して取付けた方が安全でかつ安価に済みそうです。
しかしこの左右の曲面は非常にきついアールです。
現在生産されているフロントガラスから曲がりの近い物を選び、大きさを
図りながらカットしていきます。
一枚目は曲げが合わず、二枚目に挑戦です。
二枚目は中心から左右両端200ミリ内側までは見事に合っています。
しかし端っこの曲げはかなりキツイ・・・
ちなみにカットは全て硝子カッターで手作業の施工となります。
考えた結果、マスキングテープのラインでガラスを切るしか無さそうです。
切ったガラスのつなぎ目は段差を無く加工して、シール剤でつなぎ合わせます。
純正のゴムもそのまま使えて問題なさそうです。
つなぎ目の外側にモールを張ればちょっとお洒落かもしれません。
ワイパーアームもガラスに合わせて曲げて作りました。
安全上考慮して、100km以上の距離を高速道路を走ってテストした結果、
問題無く無事に車検も通ってくれました。
フロントガラスは当時のオリジナル感が無くなってしまいましたが、
愛らしいヘッドライトで何故か好感を持ってしまいます。
子供たちは車の正面を顔に見たてる事が多いですからね。
末永くパンを焼いて働く車でいてください。
日産ブルーバードSSSターボ 何故か910ブルーバードが続きます。
ですが今回はセダンモデルとなります。
助手席側に飛び石を受けてしまい長い亀裂が出来てしまったようです。
オーナー様は関西から遠路遥々お越しいただきました。
理由と言うのも、地元はもちろん色々な業社を当ってみたものの、断られ続けて
たどり着いたのが弊社と言う事です。 お疲れ様でございます。
確かに910セダンのフロントガラスは完全に生産終了です。
世界中探しても流通などされて無い非現実的な部品となってしまっています。
ですが、似た作りの部品はわずかながらでも存在しているはずだと弊社は常に
考えております。
910ブルーバードセダンと似たガラスを見つけましたが微妙に下の部分が大きいので
迷わずカットします。
関西からのお客様を待たせるわけにはいきませんので慎重かつ迅速に施工します。
我ながらジャストサイズに収まりました。
上部にボカシが付いてしまっていますが充分な仕上がりになりました。
走行中の飛び石で簡単に割れてしまうガラスなどは、旧車にお乗りになるオーナー達から
みると大変厄介な部品かと思われます。
この様なケースは稀ではございますが、なんとかなる物でございます。
なんとも懐かしいブルーバード910ハードトップです。
オーナー様は当時のようにとレストア希望で弊社に赴いていただきました。
先ずはしっかりとお見積を作らせていただき、じっくりとプランを練っていきます。
オーナー様のご希望に添える所と、つらいですが妥協する部分も少しながらも
発生してしまう物でございます。
フロントガラスを外しましたが上部のボカシ色が変色しております。
小さな傷も多く、全塗装した車にこのガラスを付けるはやめましょうという事で、
フロントガラスは作ってもらう事になりました。
リヤガラスの形状は当時の凝った作りになっており、いわゆるバブル時代を窺わせる
職人の良い出来栄えの部品です。
ただし、ガラス周りのストリップラバーは完全に硬直しており再使用不可です。
ドアパネルの部品類は全て再使用となります。
当時物のクリップは純粋なプラスティックですので、慎重に外していきます。
実は壊れても意外と修復可能なんです
後日、塗装も終了して外した部品を取り付ける工程に入ります。
フロントガラスのグリーンボカシが鮮明で素晴らしいですね。
運転して一番目に付くのはフロントガラスです。
ガラスを磨くと言った方法もありますが、幸いにもガラスの金型がまだ存在してたので、
即断即決でガラスを作っていただきました。
オーナー様がリヤガラスのストリップラバーをお持ちになっていたとは驚きでした。
どのようにガラスを付けようか悩んでいた所です。 大変恐縮であります!
ステンレスのモールやガラスを磨けば部品一つ一つが鮮明に誇示しております。
30年以上経っていても気持ちを込めればここまで綺麗にできます。
910型の後、ブルーバードはフロントドライブいわゆるFFモデルと進化していきます。
時代の流れには逆らえないのでしょう。
しかしここまで新車のようになると、ふとタイムスリップの様な錯覚を覚えてしまいます。